膵がんマーカーに関する特許が米国にて成立
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2014年11月13日 |
会 社 名 株式会社トランスジェニック 代表者名 代表取締役社長 福永 健司 (コード番号 2342東証マザーズ) 問合せ先 取締役 経営企画室長 船橋 泰 (電話番号 03-6693-9571) |
膵がんマーカーに関する特許が米国にて成立 | |
株式会社トランスジェニック(代表取締役社長:福永健司、熊本県熊本市)は、膵がんマーカーに関する特許が、米国において成立しましたので、お知らせいたします(特許番号US8,883,972)。 このたび成立した特許は、国立がん研究センター研究所創薬臨床研究分野 尾野雅哉ユニット長、山田哲司上席副所長らが発見した膵臓がんの診断に有望な新規腫瘍マーカーに対する抗体を当社独自技術であるGANP®マウス技術を用いて作製したものです。なお、当該特許は、2009年6月19日にお知らせしましたように、日本国内で成立しております。 本測定系を用いたビジネスの進捗状況は、測定キットの発売により研究者の方々によるデータ蓄積が行われております。また、2014年4月24日にお知らせしましたとおり、中国体外診断薬市場戦略の一環として遼寧MEDI社へライセンスアウトした他、国内においてもライセンス先の交渉を継続しております。 本特許が米国で成立したことにより、当社の開発した膵がんマーカーによる癌診断の測定系が日本のみならず米国においても知的財産権として保護され、当社のライセンス活動を強力にサポートすることが可能となります。 なお、本件の本年度連結業績への影響は軽微であり、業績予想に変更はありません。 | |
◆ご参考 膵がんマーカー Prolyl 4-Hydroxylated Human α-Fibrinogen (P4HA1、プロリン水酸化修飾α-フィブリノーゲン) フィブリノーゲンは、血漿の主成分の一つであり、Aα,Bβ,γの3本のポリペプチド鎖がS-S結合で繋がれた二量体で構成されています。一方、水酸化プロリンの存在は、コラーゲン蛋白において顕著であり、蛋白のフォールディングや分泌、さらにはその安定化に機能しています。 近年、α-フィブリノーゲンは、その530番目および565番目のプロリンがプロリン水酸化酵素P4HA1によって修飾を受けることが明らかとなりました。さらに、膵臓がん患者の血漿中では、P4HA1によって修飾を受けたα-フィブリノーゲン (HP-FGA) の血中濃度が、健常人と比較して有意に上昇している点が示されています。 GANP®マウス技術 GANP (Germinal Center Associated Nuclear Protein) とは、熊本大学 阪口薫雄教授らにより発見された遺伝子で、抗体を産生するB細胞で発現しています。 GANP®マウス技術とは、このGANP遺伝子を過剰に発現させたGANP®マウスを用いて抗体を作製する技術です。GANP®マウスで得られる抗体は、親和性や特異性の高いことが特徴で、診断薬や抗体医薬の開発への展開が可能です。 膵臓がん 膵臓がんは、がんの臓器別死因順位が第5 位ですが、進行期になるまで無症状であること、また、膵臓そのものが体の奥にあることから発見が困難ながんであり、最も悪性度の高い疾患の一つです。現在の診断方法としては、血中のCA19-9、CEA、CA50 等の腫瘍マーカーの測定やCT 等の画像診断が実施されています。 ◆上記リリースに関連する当社製品・受託サービス情報 ・ GANP®高親和性・高特異性モノクローナル抗体作製受託サービス | |
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